2024年6月30日
「熱中症」という症状が広く一般に定着したのは比較的最近のことですよね。
昔は「日射病」なんて言葉もあり、少し休めば大丈夫!くらいな症状を指していました。(筆者の記憶では…)
今や「熱中症」といえば命に関わる場合もあり、「熱中症予防」や「熱中症警戒アラート」などといった言葉は夏場の健康管理において欠かせない用語となっています。
「熱中症」は人間だけでなく、ワンちゃんや猫ちゃんもなります!
飼い主さんと同じ空間にいても、暑さの感じ方は違います!
全身が毛で覆われているので、人間のように汗をかいて体温を下げることができなかったり、屋外では地表から近い分気温も高いです。
飼い主さんが「今日はちょっと暑いな〜」ぐらいでも、ワンちゃんや猫ちゃんにはかなりの負担になるというわけです。
猫ちゃんは室内で暮らす場合がほとんどだと思いますが、外に出る機会も多いワンちゃんは特に気をつけてあげてくださいね。
今回は熱中症対策と、熱中症になってしまった時の対処法をご紹介しますね!
室内にいても、熱中症になる可能性があります。
ワンちゃん達にとって28度以上の室温は暑くて過ごしづらい環境です。室温は25度前後に保ちましょう。
またお留守番をしてもらう時は、クーラーなどで部屋の温度管理をし、水を多めに準備して快適に過ごせる環境を作ってあげましょう。
冷やしすぎも体調不良の原因になりますので、エアコンの設定温度には注意し、直接風が当たり続けないようにしてあげましょう。
可能であれば、体調の変化に気づきやすくするためにも室内で過ごすことが望ましいですが、屋外で過ごす場合は以下のような点に注意しましょう。
・風通しのよい日陰にいられるように、日除けを設置したり、ハウスの位置を移動する(日当りは時間帯によって変わるので注意してください)
・ハウスをアスファルトやコンクリートの上に直接置かない。土が難しければ、ウッドパネルやすのこを敷くのもよいでしょう
・いつでも飲めるように常に新鮮な水を置いておく。水温が上がらないよう、置き場所にも注意です。
真夏のアスファルトは、なんと50℃を超えることもあります!
肉球が火傷する可能性もありますし、ワンちゃんは人間よりも体高が低く地面の近くを歩くので、照り返しによる放射熱にさらされています。
お散歩は炎天下を避け、早朝や夕方などの1日の中でも比較的涼しい時間帯にするようにしましょう。
また、駐車中の自動車内は温度が急上昇して命に関わるほど危険です。
自動車内での留守番はさせないようにしましょう。
身体がいつもより熱い、ぐったりしていて元気がない、よだれを垂らしているといった熱中症を疑う症状が見られたら、新鮮な水を飲ませて濡れたタオルなどで身体を冷やしましょう。
・よだれを垂らす
・パンティング(ハァハァという呼吸)
上昇した体温を下げようと呼吸が速くなり、よだれをたくさん垂らすようになります。
体を冷やしてあげ、少し落ち着いたら動物病院を受診しましょう。
・嘔吐(おうと)
・下痢
・ふらつき
・立てない
このような症状が見られる場合は、熱中症が進行しています。
悪化する前に、動物病院を受診しましょう。
・痙攣(けいれん)
・意識がなくなる
けいれんや意識障害が見られる場合は、最悪の場合は短時間で死亡してしまうおそれがあります。
体を冷やす処置をしながら、すぐさま動物病院を受診しましょう。
熱中症の進行具合により見られる症状は異なってきますが、いつもと違う様子が見られたら、動物病院で診察を受けましょう。
軽度の場合、いったん回復したように見えても、脱水で腎臓に深刻なダメージが及んでいることもあります。
かかりつけの病院がお休みの日もあるので、何軒か受診可能な動物病院を調べておくことも大事ですね。